中古といえども、できるだけ末永く住めることが、有利な住宅ローンを活用する以上に重要な要素です。そのためにも自己資金のすべてを購入資金に回すことは避け、一部をメンテナンス費用に当てることも検討すべきです。
住宅ローンを利用する際に掛かる費用として、保証料、融資手数料ならびに団体信用生命保険料について紹介しましたが、ここでは火災保険料および地震保険料についてふれることにしましょう。団体信用生命保険が融資を受けた人に対する生命保険であるのに対して、火災保険や地震保険は建物に対して課す損害保険です。
まず、火災保険。〈住宅ローン〉の債権保全とローン利用者の財産を守るために付けられるもので、一般の火災保険に比べて保険料も公庫融資の場合で約50%、年金住宅融資(協会転貸の年金福祉事業団のケース)の場合で約40%ほど安くなっています。
一般の火災保険と違った形態になっていることから特約火災保険といわれています。その保険料の算出の仕方は、保険金額×基本料率×長期係数=保険料となっています。
基本料率というのは、建物の所在地と構造によって料率が決められており、たとえば所在地が神奈川県で構造が木造だとすると、0.73円。また長期係数は保険料を一括払いの場合に適用されるもので、保険期間(3年5年以下5年刻み35年まで)によって係数が設定されており、たとえば期間20年で0.75です(平成年4月日日現在)。
公庫資金を活用して神奈川県茅ヶ崎市で木造住宅を購入または建築し、火災保険金額が1,500万円で保険期間を20年とすると、保険料は1,500万円×(0.73〜0.75)×0.001=12万8,700円(10円単位四捨五入)になります。
特約地震保険は、特約火災保険ではカバーできない、地震を原因とする建物の損害に対するものです。加入するかどうかは任意ですが、阪神大震災の教訓を考えれば加入しておく方がよいでしょう。
一戸建て住宅を新築する前提として土地の確保が必要です。建て替えの人の場合には、古家のあった土地を整地してそこに新築すればいいのですが、それ以外の人は住宅用地の取得から始めなければいけません。
土地の取得→住宅の建築といわば2段構えのマイホームづくりということになるのですが、土地の選び方によって住まいの建て方など、その方向性は違ったものになります。それだけマイホームづくりのための土地選びは重要であり、新築資金にも大きな影響を及ぼします。
土地をどう選べばよいかチェックすることにしましょう。
〔@しっかりした地盤面の土地を選ぶ〕
既存の住宅地であれば、さほど問題ではありませんが、まだ住宅地として整備されていないような土地の取得は問題です。
取得価格が安いからといって、未整備の土地では、住宅を建てることが困難とか、造成費などに余分な費用が掛かる、といったケースも多いからです。既存の住宅地以外であれば、造成整備された住宅地を選ぶとよいでしょう。
ただし新しく開発された造成地の場合、造成のやり方がどうなのかをチェックする必要があります。土地の造成には、切土で地盤面をつくる方法と盛土による方法とがあります。
切土の場合には古くて固い地盤を残しながら造成しますから、土地そのものも強固なものになっています。しかし、盛土による造成では、土を盛って新しい地盤をつくるため、軟弱なところもあって地震や豪間などの自然災害を受けやすい土地になります。
建物はしっかりした地盤に建ってこそ、安全性が保たれるわけですから、肝心の地盤が軟弱であっては、たとえ頑丈な住まいを建てても無意味というものです。
〔A原則として地目が宅地である土地を選ぶ〕
土地の用途や利用目的を示すものとして地目があります。
住宅用の土地を宅地といいますが、宅地以外の土地に住宅を建てることは不可能で、はありません。また、そこに建てられる住宅に対して公庫融資を申し込むこともできます。
ただし、できるだけすみやかに地目変更登記をする必要があります。また農地を宅地にする場合には、さらに農地転用の許可ないし屈が求められます。
住宅を建てることを目的に土地を取得するのであれば、スムーズにマイホーム建築ができる宅地を購入すべきです。
〔B敷地面積が100以上であること〕
公庫融資や年金住宅融資といった公的融資を活用してマイホームを新築する場合、その融資条件の一つに、敷地が100以上でなければならないといった項目があります(財形住宅融資の場合には敷地面積に対する制限がない)。
公庫融資や年金住宅融資を受けるためには、敷地面積が100以上あることが絶対の条件です。マイホームを建てることを前提に土地を選ぶ場合には、100以上の敷地面積のある物件を購入することを念頭に置いてください。
なお、例外規定もあります。それは昭和の住宅などにあった既存宅地等に建築する場合や、災害り災者とか公共事業等による移転者が新たに土地を取得して家を建てる場合には、その土地が100未満であっても公庫融資が認められています。
ただし例外規定は昭和4、50年代に盛んに行われたミニ開発の結果によるもので、特殊なケースといえます。原則はあくまでも敷地面積が100以上あることであり、快適な居住環境を得るためにも、やはり広い敷地面積の土地を取得することが望まれます。
〔C前面道路の幅員が4以上あって、敷地が道路に2以上接していること〕
土地選びでは道路との関係もチェックしなければいけません。
まず、前面道路の幅員が4以上あることがポイントです。
4未満の道路の場合、その中心線から敷地に入ったところが道路の境界線とみなされます。したがって前面道路の幅員が4に満たない土地では、利用できる敷地面積が狭くなり、建ぺい率や容積率との関係から建てる住宅の建築面積や延べ床面積にも大きな影響を与えることになります。
また、敷地は道路に2以上按しなければいけないという接道義務が建築法規で定められています。道路との関係において接道義務をクリアしている土地であるかもチェックポイントです。
〔Dどの用途地域なのかをチェック〕
用途地域というのは、建築物の用途を地域ごとに規定したものですが、住宅が建てられるのは、工業専用地域を除いたすべての地域で可能です。ただし、用途地域ごとに容積率や建ペい率、それに高さ等、が決められており、建てる住宅の建て方や構造、プラン等に大きな影響を及ぼします。
たとえば、同じ分譲地内であっても用途地域の違いから、都市計画で定められた建ペい率が異なる二つの土地区画があるとします。A区画の建ぺい率が10分の5であるのに対して、B区画の方が10分の6であれば、同じ敷地面積であってもB区画の方がより広い建築面積の住宅を建てることができます。
その他、建築法規に関連するものとしては、防火地域とか準防火地域といった形で指定された地域があり、そうといったところでは、建物の構造や階数、仕様などがより細かく決められており、少なからず住まいづくりにも影響を与えます。住宅が建てられやすい土地の形(地形)であることなどもポイントになるでしょう。
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